島袋法律事務所弁護士 尾辻克敏 | 沖縄県那覇市樋川の法律事務所

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『いざというときに役立つ相続ナビ!!』 ~~「寄与分」について~~

<相続ナビの概要>

『相続』という言葉は、よく耳にする言葉ですが、日常生活ではあまり実感のわかないものです。しかし、誰もが!!いつかは!!直面する問題です。いざ直面すると、どうすればいいのかわからない!という相談をよく受けます。そこで、これから「いざ」!!というときに、「相続」には、どのような問題があるの?どのような手続で進めるべきなの?事前に準備できることはないの?などについて、このコラムで私の経験などを含めてお話しさせていただきます!!

第7回~~『寄与分』について~~

今回は「寄与分」についてお話しします。まずは、一郎さんの家族のトラブルを見てみましょう!!

天寿を全うした親父の四十九日も済んだし、そろそろ親父が残した財産について話をしようか?残された1500万円を兄弟3人で三等分すればいいよな。

それはおかしいわ!脳梗塞をわずらいながらも、お父さんが長生きできたのは、私の献身的な介護があったからだわ。私がどれだけ自分を犠牲にして、お父さんの介護をしてきたと思ってるの(涙)

有難いと思ってるよ。だけど、それと相続の話とは関係ないだろ!

兄さん。親父が財産を残せたのは、僕がマンゴー農園を手伝ったからだろ。県外に行って、何もしてない兄さんと同じじゃ納得いかないよ!

さて、今回のテーマは「寄与分」についてです。一郎さんたちのケースにあてはめて説明していきます 「寄与分」とは、亡くなった人の財産を維持したり、増やすことに特別に貢献した相続人が、本来の相続分にプラスして相続財産の中から相当額の財産を貰える制度です。

どのような場合が、「寄与分」にあたるのですか?

「寄与分」は、特別に貢献した場合ですから、夫婦の扶養の範囲内の行為や通常の親孝行では特別と言えず、「寄与分」の対象にはなりません。「寄与分」の対象には、被相続人(亡くなった人)の家業をほぼ無報酬で手伝った場合、被相続人の介護施設の入所費用を支払った等経済的な援助をした場合、長い間療養中の被相続人の介護をして、ヘルパーの費用を支払わずに済んだ場合等があたります。

お父さんの介護をしてきた私の場合、どうなりますか?私は、長い間、お父さんの介護をしてきたのですから、お父さんの介護をしてこなかった他の兄弟と同じでは納得できません。

介護のケースで「寄与分」が認められるには、被相続人に介護が必要な病気があり、親族の介護を必要としていたことが必要となります。一郎さんのケースでは、お父様の脳梗塞が重く、身体に不自由が多ければ介護が必要ですね。その場合、直子さんが、ほぼ無償で、およそ1年以上継続的にお父様の介護を行ったのであれば、「寄与分」の対象となります。

寄与分がある場合、1500万円を3等分した500万円より多く貰えますよね?

介護のケースでは、「寄与分」を介護保険の介護報酬基準額を用いて算定することになります。仮に、直子さんに150万円分の「寄与分」がある場合、まず相続財産1500万円から150万円をマイナスすると1350万円になりますね。これを兄弟3人で三等分すると450万円です。これに「寄与分」150万円をプラスすると600万円となります。他の二人より「寄与分」150万円分多くもらえます。なお、介護した相続人が被相続人の家にタダで住んでいた場合、「寄与分」から居住の利益の分が引かれることがあります。

マンゴー農園を手伝った次郎君の場合、「寄与分」の対象となりますか?

次郎君がお父様から世間並みの給料を貰っている場合、「寄与分」は認められませんが、世間並みの給料に比べて非常に低額の給料しか貰っていない場合だと、寄与分の対象となってきます。ただ、概ね3~4年程度一定期間手伝っていることや、片手間ではなく、かなりの負担を要する手伝いをすることが必要となります。

仮に、私が単身赴任中で、私の妻が親父の介護をした場合、嫁にも「寄与分」が認められますか?

まず、「寄与分」は相続人にしか認められません。そのため相続人ではない一郎さんの奥様には「寄与分」は認められません。 ただ、単身赴任中の一郎さんに代わって、奥様が脳梗塞のお父様の介護をした場合、奥様の貢献を一郎さんの貢献とみなして、一郎さんの「寄与分」として主張することができます。 また、お父様が、相続人ではない一郎さんの奥様に財産を残したい場合には、以前お話ししたとおり、奥様に財産を譲るとの遺言書を作成することもお勧めします!

次回は、お墓、トートーメ、仏壇は、相続財産にあたるの?「祭祀承継者」について説明します。

~法律問題でお困りの際は、お一人で悩まず、私とともによりよい解決を目指していきましょう!~

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